キリンチャレンジカップ 2017 日本 vs シリア 乾の神トラップと多彩な引出し

6/7 サッカー キリンチャレンジカップ2017 日本vsシリアの試合が行われた。
6/13に行われるワールドカップ予選 イラク戦を想定しての親善試合だ。

シリアも現在最終予選を戦っており、いつものキリンカップと違ってガチンコの試合となった。

日本のスタメンは以下の通り。
GK 川島
DF 酒井(宏) 吉田 昌子 長友
MF 今野 山口 香川
FW 久保 大迫 原口

今野はボランチではなくインサイドハーフとしてボランチより高い位置でのプレーとなった。
山口がアンカーとしてディフェンスライン前でのディフェンスを担当する。

シリアは2016年の前回対決で5対0と圧勝しており、大したテストにならないかと思いきや接戦の試合となった。

【前半】
序盤はシリアが予想以上に積極的に攻めてくる。
両サイドの裏を突いて攻めてくるのだが、思ったよりボールが取れない。
対して日本代表は大迫のポストを起点に攻める立ち上がりとなった。

前半7分に香川が競り合いから負傷し、ピッチの外で治療を受ける。
そしてそのまま倉田と交代となった。

これで日本代表は前半のプランが完全に狂った。
日本のディフェンスラインと大迫の間でボールがつながらない。
大迫がポストでボールを納めてくれるので何とか攻撃の形は作れるのだが、従来のボールを保持しながら攻める形ではなく、
大迫に入れたボールを原口、今野が受けてシュートといった単発の攻撃が大半となる。

インサイドハーフとして日本のディフェンスラインと大迫の間でボールをつなぐ役割りを期待された今野、倉田が形を作れなかった。
今野はもともとボランチ、それもディフェンスを売りにしている選手なので、守備になるとディフェンスのバランスを気にして山口の周りのスペースを埋めに行く。
ビルドアップでもボランチのポジションでボールを貰うことが多く、香川の様に大迫に近い位置でボランチからボールを貰い反転して大迫、久保につなぐといったシーンは見れない。
倉田も低い位置ではボールを受けるが原口、大迫のそばでボールを貰い、大迫、原口が前を向いてプレーできるようなボールは供給できない。
次第に日本はディフェンスラインでつないで、ディフェンスラインからサイド裏へのロングフィードが増える。
後ろからパスを細かくつないで崩すサッカーは見られなくなっていく。
また、シリアのカウンターをディフェンスラインの前で潰せない。特に右サイドのカウンターを山口、倉田で止めに行くも止められず、サイド深い位置までボールを運ばれるシーンが目立った。

そして前半終了間際に失点する。
ショートコーナーを選択したシリアの選手に倉田が寄せるのだが簡単にかわされる。
そこからフリーの状態でクロスを入れられる。
これが昌子の後ろへ絶妙なボールが上がり、押し込まれる。
昌子のマークも少し甘かったが、これは相手のクロスをほめるべきだろう。
昌子のマークよりも倉田のDFは気に入らない。ボールを取りに行って簡単にかわされていた。
まずは自由にクロスを入れさせない様にコースを切る・・・せめてこれくらいはやってほしい。
(ちなみに倉田は他にも簡単にかわされるシーン、マークするシリアの選手が上がっていくのに戻るのをさぼっているシーンもあり、ディフェンスは香川並みかそれ以下)

前半は大迫のポストプレーの上手さだけが目立つ展開となり、ハリルがやりたい事がわからないサッカーとなってしまった。
この試合の倉田のプレーを見る限り、香川の交代は乾or本田がよかっただろう。
香川は意外と後ろDFを背負った状態でボールを受けてキープしたり、反転して前へ運ぶといった組み立てもできる選手だが、倉田はできていなかった。
香川に代わって倉田が入ったことにより、山口と大迫の間でボールを受けれる選手がいなくなってしまった。

【後半】
後半開始から久保に代わって本田が投入された。
そして後半8分に山口に代わって井手口が入る。
そして13分に日本に得点する。
このシーンは左サイドに来た大迫に原口がパスを出し、リターンを長友が受け、裏に抜け出した。
そして中央で本田がセンターバック2人をニアに引き連れた為、ファーサイドにできたスペースへ走りこんだ今野がフリーでゴールへ流し込んだ。
本来今野をマークするはずのシリアの選手はセンターバックが1枚余っているのを見て、戻るのを少しさぼっていた。
ところがセンターバック2人が本田についてしまった為、慌てて今野についていくが間に合わなかった。

その直後に原口に代わって乾が入った。
乾が入ってから試合展開がガラッと変わった。
久保、原口はサイドに張っている時間が長かったが、本田、乾は自由に動き回る。
本田は元々中央が本職なので中央から右サイドで動き回ってボールをつないでいた。
特に大迫の落としたボールを本田が展開することで、前半の「大迫の落としたボールをシュートして攻撃を終える」の形から脱却し、
攻撃を作りなおす選択肢ができたのは大きかった。これで日本従来の攻撃のリズムが戻った。

乾は逆サイドまで行きビルドアップに参加するシーンが何度もあった。
本田、乾に大迫が加わってパスをつないでPAに侵入するシーンもあり、攻撃の形は格段に広がった。
また、乾が中に入り大迫よりやや下がった位置でポストを行った事で倉田が持ち味である前を向いてドリブルするシーンが増えた。
それにしても乾のトラップはすごかった。
右サイドから左サイドへの本田のロングパスをピタッと止めるシーンも見事だったが、ポストに入った時のトラップの収まり方もすごかった。
トラップがピタッと収まりすぎてシリアの選手が当たれなくなっていた。体を張る大迫とは違ったすごさだった。

本田、乾がPA内でシュートを打つシーンもあったが、結局得点には至らず、1対1のまま試合終了となった。

【総評】
本田、乾の引き出しの多さがはっきりと出た展開だった。
本田、乾は状況に応じてプレーを変えられる選手だ。
ただ、追加点は取れなかった。
やはり点が取れるかどうかは点が取れる選手がいるかどうかだ。
サッカーはシュートを決めれる選手がいないといくら形を作っても得点につながらない。
今の日本代表で点が取れているのは久保だけである。
如何に久保にいい状態でボールを持たせるか?から逆算して攻撃を考えるとFWは乾、大迫、久保、右インサイドハーフに本田がいいだろう。
本田、乾、大迫で中央で溜めてフリーにした久保に点を取らせる・・・これが今一番点が取れる形であろう。
また、山口はカウンターを潰せないシーンが何度かあった。今の状態なら井手口の方がいいだろう。
あと倉田は出しても後半30分以降にしてほしい。DFがざるに見合った攻撃は期待できない。
本田はあれこれ言われているが、やっぱりいい選手だ。攻撃はどこのポジションでもでき、幅広く足りない所を補ってくれるし、ディフェンスもやってくれる(井手口が上がった際にアンカーに入り、カウンターに来た選手に体をぶつけて止めていた)。

今日の試合では不発だった久保を活かすか?これがイラン戦のキーワードになるだろう。

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